国際収支
ドストエフスキーはこの小説の構想を1869年のネチャーエフ事件から得ている。架空の世界的革命組織のロシア支部代表を名乗って秘密結社を組織したネチャーエフが、内ゲバの過程で一人の学生をスパイ容疑により殺害した事件である。本作ではネチャーエフをモデルにピョートルが描かれている。 ネチャーエフに心酔していたused truck for sale は、『悪霊』を反動的と決め付け、「ネチャーエフのような人こそ、我々には必要だった」と語っている[1]。 ちなみに日本で連合赤軍による山岳ベース事件が起こるのは『悪霊』が書かれてからちょうど百年後のことである。 「スタヴローギンの告白」 当初は第二部第八章に続く章として執筆されたが、その告白の内容が「少女を陵辱して自殺に追いやった」というものであったため、連載されていた新聞の編集長から掲載を拒否された。やむをえず後半の構成を変更して完成させたため、単行本化のさいにもこの章は削除されたままとなり、原稿自体が所在不明となった。 しかし1921年から1922年にかけてこの章の原稿が二つの形(校正刷版と夫人による筆写版)で発見され、いずれも出版されることとなった。 章題を直訳すると「スタヴローギンより」となるが、これはロシア正教においては福音書を「ヨハネより」「マタイより」などと呼ぶことになぞらえている。 映画 1987年、アンジェイ・ワイダによって映画化された。 また、used trucks 監督作品『地獄に堕ちた勇者ども』(1969年)に、上記「スタヴローギンの告白」が引用されている。『阿Q正伝』(あきゅうせいでん)は、中国の作家、魯迅によって1921年から新聞『used truck 』に発表された長編小説。阿Qという近代中国の庶民を主人公とした他に例を見ない物語として注目を集めた。 あらすじ 困窮農民の家に生まれた不用品回収 は職もなく、金もなく、女性にも縁がなく、字も読めず、容姿も性格も最低というおよそ人間として最下層に位置する存在であった。阿Qは<精神勝利法>と呼ばれる一種の癖を持っており、どんなに詰られようが、喧嘩で負けようが、結果を都合の良いように取り替え、心の中で自分の勝利としていた。ある日、阿Qは地主の女中に手を出してしまい、村民からまったく相手にされなくなる。貧窮して盗みを働き、逃亡生活を続ける中で、革命党が入城した事を耳にし、わけもわからぬまま“革命”に一味しようとするが果たせず、逆に革命軍の略奪に加担したとして、無実のうちに見せしめの処刑に遭う。 評価 阿Qという一人の人間を通し、当時の中国社会にはびこる問題を風刺的に描いた作品として、また辛亥革命の失敗点を強く指摘した作品として評価され、数ヶ国語に翻訳されて出版されている。 背景 作者の魯迅は、日本に留学し、東北大学医学部(当時の仙台医学専門学校)で学んだことがある。そのとき、教室で、日露戦争における中国人露探(ロシア側のスパイ)処刑のスライドを見た。これを契機に、魯迅は、中国の社会改革と革命に関心を深め、人体を扱う医学から社会改革を目指す道に転じた。最後に処刑される阿Qの記述は、中国人露探の処刑とそれを見物する中国人観衆の様子を反映している。 『アクロイド殺し』(アクロイドごろし、原題 The Murder of Roger Ackroyd)は、アガサ・クリスティのエルキュール・ポアロシリーズの長編小説。1926年発表。 ファンリー荘の殺人事件をエルキュール・ポアロが捜査する。 クリスティが本作で用いたトリックは、大きな粗大ごみ を呼ぶことになった。 詳細は後述するが、事件の真相が明かされているので、注意のこと。 なお、本作に登場するキャロラインは、クリスティがのちに執筆する、探偵ミス・マープルの原型とも言われている。 あらすじ キングズ・アボット村の医師、ジェイムズ・シェパードは、名士ロジャー・アクロイドから夕食の誘いを受けた。 アクロイドはそこで、ある深刻な問題を打ち明けるが、その後、自室で何者かに刺殺されてしまう。 警察は、事件直後から行方不明になっている義子のラルフ・ペイトンを犯人と睨む。 しかし、ロジャーの姪のフロラ・アクロイドは婚約者であるラルフの無実を信じ、シェパード家の隣の「からまつ荘」に引っ越してきていたポアロに助けを求める。 探偵を引退していたポアロだが、依頼を引き受け、ジェイムズを助手役に捜査を開始した。 エドガー・アラン・ポーのデュパン作品やコナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズに代表されるように、推理小説はまず探偵役がいて、事件の経過を記述する一般人を配するというのが主流であった。 クリスティーのポアロ作品も、同じように探偵役のポアロに対し、ヘイスティングズ大尉を記述者にして発表していた。 この作品はこの典型を逆手に取ったものであった。 ポアロが探偵を引退し、ヘイスティングズと別れていた時期の事件のため、シェパード医師が語り手となっているが、実はそのシェパード自身が犯人であったという意外性がこの作品の根幹である。 今日に言う叙述トリック・『整体師 』の手法を用いて書かれたことから、フェアかアンフェアかの論争が起きた(アンフェア派の筆頭はヴァン=ダイン)。 『嵐が丘』(あらしがおか、原題:Wuthering Heights)は、エミリー・ブロンテの唯一の長編小説。 1847年にエリス・ベルの筆名で発表。 イギリスのヨークシャーの荒野に立つ荒れ果てた館「嵐が丘」を舞台に、復讐に燃えるヒースクリフの愛を描いた作品。発表当時は不評であったが、20世紀に入ってから評価が高まった。 あらすじ 1801年、一人の男が、家を借りた挨拶のため、大家の住む「嵐が丘」を訪れ、そこで主人のヒースクリフ、義理の娘キャサリンやその従兄のヘアトンなどの奇妙な住人に会う。そして古女中エレン(ネリー)から、ヒースクリフと館にまつわる数奇な物語を聞かされる。 ある日、嵐が丘の旧主人アーンショーが身寄りのない男児を哀れに思い、家に連れて帰り、ヒースクリフと名づけた。ヒースクリフはその家の娘キャサリンと仲良くなるが、その他アーンショー家とリントン家からは虐待される。やがて成長し、キャサリンがリントン家のエドガーと婚約すると、ヒースクリフは突如家を出る。やがてヒースクリフが裕福になって戻ってくると、キャサリンは錯乱して死亡、さらにその兄ヒンドリーを追い出す。ヒースクリフの復讐はまだ終わらず、その矛先はエドガーとその娘キャサリンや、ヒンドリーの息子ヘアトンにも向いた。 キャサリンはヒースクリフの息子リントンと結婚するが、リントンがまもなく死に、リントン家の財産はused trucks for sale のものになる。しかしキャサリンはヘアトンと愛し合うようになる。ヒースクリフは、亡きキャサリンへの愛憎と、果たせない復讐を残して死んでいく。 作品解説 虐げられた孤児ヒースクリフの長年にわたる復讐劇を描いた作品である。復讐に燃えるヒースクリフをはじめ、神秘的な激しい人間像を描く反面、平凡な語り手ロックウッドや家政婦ネリーら現実的な人間がうまく入れあい、複雑な恋愛構造を巧みに描いている。またイギリスのヨークシャーの自然と風土をみごとに描ききっている。作者エミリーが住んだハワースの家一帯には原野が広がっており、激しい雪と風が吹き荒れ、その中にたたずむ家を中心としゴシック要素を強く盛り込んでいる。主人公ヒースクリフ(Heathcliff)は、「ヒースの崖」の意味であるが、まさにゴシック演出の象徴といえる。 エミリーは物静かで家庭的であった一方、感情を表に出さず、孤独に耐え抜く強い力を持っていた。姉シャーロットの『ジェーン・エア』に注目が集まったのに対し、本作は酷評された(当時、男性風の匿名で出され誰も女性だとは思わなかった)。 エミリーの死後、シャーロットによって第2版が編集された。20世紀に入ってから評価が高まり、モームは自著『世界の十大小説』でその一つに挙げ、ブランデンは『リア王』『白鯨』と並ぶ英語文学の三大悲劇と評した。激しい愛憎描写や荒涼たる自然描写は圧巻である。 なお原題にある「Wuthering」とは、「嵐が荒れる」というイングランド北部の方言で、Wuthering Heightsを「嵐が丘」と訳したのは斎藤勇である。